2020年6月19日。
一年前の今日。
私の世界から色がなくなってしまった。
太陽が雲に隠れ、雨が降りだした。
どんよりとした灰色の世界が一面を覆っていた。
どんなに願っても、
もう2度とNEWSの手越祐也に会えない。
もう2度とテゴマスの手越祐也に会えない。
その事実を受け入れられなかった。
受け入れたくなかった。
正直、STORYの先は分からないと思ってた。
一度は本気で辞めようと思っていた彼のことだから。
この幸せは長くは続かないとは思っていた。
それでもSTORYの先を少しずつ語ってくれる姿に淡い期待を抱いてしまった。
延期になってしまったけど、STORYで最高に幸せな瞬間を共に感じられると思っていた。
あまりにも色々あったNEWSだけど、4人になった時に次誰かが抜けるなら解散するのではないかと思っていた。
そう思わせるには十分すぎるくらい、NEWSや彼らのチームはひとつになっていると思っていた。
Johnny’s Happy LIVE。
最初は手越くんのいないライブなんて観るつもりはなかった。
しかも私は仕事が夜勤でリアルタイムで配信を観ることは出来なかったから、Twitterで配信を観た人の感想を読んで、ようやく観る決心をした。
そして、夜勤明けで眠たい目を擦りながらNEWSの部分を観て不安な気持ちが沸き上がったのを覚えている。
困惑していたところに、報道でその事実を知ることになり不安が確信へと変わった。
いつ収録したか分からないけどこの時にはもう決まっていたのではないだろうか、と。
退所の事実を飲み込めないまま配信を観なおして、漠然とそう思ってしまい涙が止まらなかった。
手越くんが歌う所のいくつかは、彼の歌でしか響かない何かがある。
今まで聴いてきた数々の彼の歌声が自然に聴こえてしまうほどに、他のメンバーがその箇所を歌うことは想像できなかった。
特に4人になってからのNEWSの曲は手越くんの声域を活かした曲作りをしているものも多く、出だしや落ちサビで突き抜けるような歌声に何度心揺さぶられて涙を流したか分からない。
レコーディング時に彼にお任せされるようになったフェイクも、LIVE1回毎に色を変える。
「好きなように、気持ちいいラインでお願いしまーす」なんて言われてたまたま仕上がったのがCDの音源なだけ。
同じ曲でも前日に聴いたフェイクと今日のやつ違う!!と感動することはもはや日常。
これぞ現場でしか味わえないLIVE感。
NEWSの中でも一際明るく華やかな声質でキラキラと楽曲を輝かせ、曲を彩る手越くんの歌声。
ユニゾンで歌っていても彼ののびやかな声やビブラートが所々で聴こえてくるのが面白い。
コヤシゲの声は高音部でも男性的で力強さを感じるし、増田さんは優しく包んでくれる声質で、やはり手越くんが唯一無二なのだと感じる。
3人の歌を聴いてみて思ったことは、誰よりも女性的な華やかさと輝きを放つ彼の歌声がなくなり、より男性的で落ち着きを感じるようになった。
あの華やかさがNEWSをアイドルだと思わせる要素の1つだったのではないか、と感じるほどに。
ハモりやフェイクで曲を彩ることで、3人の歌声に馴染んで中和していた。
ジャニーズの中でも歌声にこの華やかさを持つ人は手越くん以外いないのではないか?
それに加え、声量と歌唱技術をあわせ持つ彼は周りより頭1つも2つも抜きん出ていたと思う。
そんな手越くんだけど。
ジャニーズ入所前からボイトレに通い、友達とカラオケに行って自在にハモれた人が、NEWSとしてデビューしたのに歌割りをほとんど貰えなかったのは本当にしんどかったと思う。
歌える人がデビューした後に早々にぶち当たった壁が歌に対してのものだなんて、神様は何て残酷なんだろうと思った。
他のメンバーが歌に対しての壁にぶち当たったタイミングもその時の技術も人それぞれ。
手越くんは4人の中では一番早かったんだろうと思う。
そんな手越くんが真摯に歌に向き合ってきたからテゴマスとしてもデビューできたし、歌唱技術が向上したNEWSがいる。
デビュー時に端っこにいた手越くんが、金髪のオモシロお兄さんとして注目を浴びながらも、NEWSとして真ん中に立ち続ける日々はどんなに険しかったのだろう。
歌だけじゃなく、私の生き方や感覚は手越くんに近いところがあるから好きだった。
同じB型で一人っ子だから、もともと似たところがあるんだとは思う。
出来ないことを出来るようにするために練習することは手越くんにとっては当たり前で、周りはその練習を努力と呼ぶけど手越くんにとっては当たり前のことだから別に努力してるとか思ってなさそうなところ。
誰かに対して怒ったり、ネガティブになったりするよりも、いつも笑顔でポジティブでいる方が楽しいし幸せだと思っていること。
他にもたくさん。
まっすぐで裏表のない手越くんが大好きだ。
だから、こういう結果になってしまったことが悲しい。
テゴマスの美しいハーモニーが一生聴けなくなってしまったこと。
“ジャニーズ”のNEWS手越祐也がソロデビューし、ギター掻き鳴らしながらライブハウスツアーをすること(これは私の夢だった)。
STORYを4人で語ってくれなかったこと。
どれだけ悔やんでも、どれだけ願っても、もう絶対に叶わない願い。
今でも消化できないまま錆び付いてしまった心の奥の歯車は、3人が引き継いでくれたSTORYでほんの少しだけ動き出したよ。
手越くんの活動を今までみたく素直に全部を受け入れているわけでもないし、追っているわけでもないけど。
手越くんが歌うことで私の世界が色づき始めたのは紛れもない事実だった。
心が震えるようなあの瞬間に出会いたくて、何度もLIVEに行った日々を思い出した。
ツアーの数ヶ月ですら進化していく歌声を見届けたくて、遠征をするようになった。
各地でご縁を頂いた人に出会えたこと。
その土地でしか出会えない景色や食べ物。
手越くんの歌に出会っていなかったら、
きっと、今も知らないままだった。
ありがとう、
色んな人に出会わせてくれて。
ありがとう、
遠征したからついでに観光したりして、日本を少し知ることが出来たよ。
私は何度も手越くんの歌に感動して、またその歌声を聴きたくて、会いに行くために頑張って仕事して生きていようって思えたから。
『歌うことはこれからも続けていく』
その言葉を信じている。
手越くんの歌で心揺さぶられるあの瞬間に。
また出会えますように。